神学入門 - Theological Note

読みぱなっしにならないように、学びの記録をつけておこうと思います。

神学の入門で読む本(その1)

もう一度、基礎から俯瞰してみようと思ったときに、何から読むのか、悩みどころです。
こんなところから手をつけてみました。


神学するということについて

深井智朗(著)『神学の起源: 社会における機能 (神学への船出 (03))』(新教出版、2013年)。
これは、神学の基礎資料というよりも、その一歩前の「神学とは一体なぜ必要になったのか?」というお話が整理できます。

もうひとつは、 神代 真砂実、川島堅二、西原廉太、深井智朗、森本あんり(著)『 神学とキリスト教学―その今日的な可能性を問う 』(キリスト新聞社、2009)。
これは、伝道者養成のための神学、キリスト教学、キリスト教文化学、宗教学としてのキリスト教研究など、異なった立場の先生方が「神学とは?」というお話をされた講演録(2009年3月27日の、日本基督教学会関東支部、日本組織神学会、聖学院大学組織神学研究センター共催の公開シンポジウム)。 神学を学ぶってなんだったっけ?ということを確認するヒントになる一冊です。

神学入門

では、神学の手始めに何を読むか。
神学の基礎知識を習得するためにいろんな人が薦めてくれたのが、アリスターマクグラスの著作でした。
佐藤優も『神学の履歴書』のなかで、「日本語で読めるおそらく唯一の神学の包括的文献」と薦めていましたね。)

アリスターマクグラス(Alister Edgar McGrath、1953年1月23日 - )は、北アイルランド出身のイギリス聖公会に所属する神学者。前オックスフォード大学歴史神学教授。2008年9月からロンドン大学教授。 「科学的な神学」(scientific theology)を提唱し、歴史的事実の積み重ねで論証するアプローチが取られているのが特徴です。

信奉するわけではないですが、総論を、比較的中立の立場で(でも英国国教会の視線で)語っているので、神学の地図を広げようとするときにはとてもいいのです。

 

総論を眺めるには、

アリスター E.マクグラス (著)
総説キリスト教―はじめての人のためのキリスト教ガイド』(本多 峰子 (訳)、キリスト新聞社、2008年)
絶版なのが残念なところ。図書館ではよく見ます。

 

神学で取り上げられるテーマを俯瞰するには
アリスター E.マクグラス (著)
神学のよろこび―はじめての人のための「キリスト教神学」ガイド』(芳賀 力 (訳) 、キリスト新聞社、2005年)。

 

ちょっとむずかしいけれど、きちんと概論を網羅するには、
アリスター・E. マクグラス (著)
キリスト教神学入門』(神代 真砂実 (訳)、教文館、2002年)

 

具体的な思想史を通史として知るには

アリスター・E. マクグラス (著)
キリスト教思想史入門―歴史神学概説』(神代 真砂実, 関川 泰寛 (訳) 、キリスト新聞社、2008年)

 

プロテスタントの思想、宗教改革の思想について整理するにはこの2冊。

A.E. マクグラス (著)
プロテスタント思想文化史―16世紀から21世紀まで』(佐柳 文男 (訳) 、教文館、2010年)

 

 アリスター マクグラス (著)『宗教改革の思想』(高柳 俊一 (訳) 、教文館、2000年)

 

もうひとり、歴史神学の巨匠と言えるのがフスト・ゴンサレス。

フスト・ゴンサレス(Justo Gonzalez、1937年8月9日- )は、キューバハバナ生まれのメソジストの神学者で歴史神学、ヒスパニック神学で活躍した人です。

 フスト・ゴンサレス (著)『キリスト教史』(石田 学 (訳) 、新教出版社、2002年)

 

もうひとり、20世紀の「古典」となりますが、

 カール・バルト (著)『福音主義神学入門』(加藤 常昭 (訳)、新教出版社、2003年復刊)。

1961-62年の冬学期に行ったバーゼルでの最後の講義をまとめたもの。
今、最先端の神学を学ぶ人の間で、ティリッヒは語られますが、バルトは歴史の人として語る人が増えています。ただ個人的には、こうした系譜の影響を強く受けているので、とてもしっくりきました。

 

 

いろいろ読んだ後に、何かいい紹介サイトはないかと探したら、こんなページを発見。だいたい同じような本を、同じように捉えていておもしろかったです。

聖書学や日本のキリスト教史は、基本書を読み返すことはしていないから、最近の著作はあんまりわからないなぁ。

こんなサイトも発見しました。邦文基礎文献をまとまって拝見できます。(2015/8/14)

神学文献大調査は聖書に立ち教会に仕える書籍案内です

 

 

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